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青パパイアと発酵のチカラ『抗酸化能と解毒能』


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全身の細胞に存在する転写因子「Nrf2*1」(DNAに結合することで様々な変化を起こさせるタンパク質)は、細胞の抗酸化、抗炎症、解毒などに重要な役割を果たします。


この「Nrf2」がうまくはたらくことで、細胞自身のチカラで様々な刺激、化学物質、環境変化に対応することができ、健康や病気、老化、美容など、各領域の専門家から高い関心を集めています。


この研究では、細胞および動物を用いて、青パパイア発酵食品が「Nrf2」のはたらきや、「Nrf2」関連の抗酸化能や解毒能にどのように影響するのかを検討しました。


*1 Nrf2(エヌアールエフツーまたはナーフツー):全身の細胞に存在し、酸化ストレスや有害物質などのストレスを受けると活性化され、抗酸化分子や解毒分子を産生させることで細胞を守る。健康の維持増進、疾患の予防や治療、老化対策、美容などで注目がますます高まっている。



 

抗酸化能と解毒能



論文「Neuroprotective effect of fermented papaya preparation by activation of Nrf2 pathway in astrocytes(訳:青パパイア発酵食品のアストロサイトにおけるNrf2 経路の活性化による神経保護効果」が、科学雑誌Nutritional Neuroscience に発表されました。(2016)


その結果、青パパイア発酵食品は細胞(アストロサイト*2:脳の恒常性維持に重要な細胞)の「Nrf2」を活性化させ、抗酸化分子や解毒分子の産生量を増加させました。また、青パパイア発酵食品をマウスに2週間投与したところ、脳(線条体)における「Nrf2」を活性化し、抗酸化分子を増加させました。


これらの結果から、青パパイア発酵食品は細胞レベルで「Nrf2」を活性化させ、抗酸化能と解毒能を高めることができ、細胞のチカラを高めることで健康維持や疾病予防、老化対策や美容に役立つ可能性が明らかになりました。


*2 アストロサイト:神経細胞をサポートするグリア細胞の1種。神経細胞への栄養の供給や、有害物質やストレスから神経細胞を守る。アストロサイトの機能を高めることや維持することは、脳疾患の予防や治療、老化予防に有用であるという研究成果が増えており、注目を集めている。

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