
「死因のトップは何だと思う?」って聞くと、「それはガンでしょ!」って答えが返ってくる時代。でも、もう少し細かく見ると、別の視点と原因が見えてきて、「むしろ、努力できるのはこっちなんじゃないかな」って思えてくるのです。
男性の場合、40代と50代前半、そして80代以上の死因のトップはがんではなく、血管の老化による心臓病と脳血管疾患いった「心血管病」なんです。女性も、85歳以上になると、「心血管病」による死亡者数ががんを上回ります。
ぼくたちの体には、網の目のように血管が張り巡らされています。血管のうち全身に酸素や栄養を運んでいる動脈は、加齢とともにしなやかさを失って壁が厚くなり、血液の通り道が狭くなる「動脈硬化」が進行していきます。
池谷医院の池谷敏郎先生は、現在62歳でいらっしゃいますが、なんと血管年齢は「30歳」!お写真を見ても、本当にお若い!かっこいい!
ぼくは、思わずライバル意識を持ってしまいました…。ぼくもチャレンジしたいと思ったのです。でも、こわいことをおっしゃっています…。
動脈硬化は、血管の老化現象。自覚症状もなく進むサイレントキラー(静かな殺し屋)です!いつの間にか動脈硬化が進行して、血管が切れたり詰まったりする血管事故が起こると、心筋梗塞、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など重篤な病気を引き起こし、命に関わることも少なくありません…。
池谷先生は、ここで手を差し伸べてくださいます。「ひとたび老化した血管でも、ちょっと生活習慣を見直すだけで、若返らせることが可能です」血管の炎症を抑えて、動脈硬化を予防する「魔法の油」があるといいます。
それは、「EPA」(エイコサペンタエン酸)と「オメガ3系油」。
今日から実践できそうなことは、EPAを豊富に含む「青魚」を頻繁に食べること。EPAは、食事から取る必要がある必須脂肪酸で、血管内皮細胞の炎症を抑え、血流を良くしてくれます。
EPAが豊富に含まれるのは、サバ、アジ、イワシといった青魚やサケなど。新鮮な刺し身で食べるのが一番なんだそうですよ!裏技ですが、味付けをしていない「水煮缶」も手軽にEPAが取れるのでお薦めなんですって。
魚の油のほか、「亜麻仁油」「えごま油」などに含まれる「オメガ3系脂肪酸」は、体内でEPAに変換され、血管の炎症を抑えるとともに動脈硬化を予防してくれます。
蛇足ですが…、
日常的によく使われるコーン油、大豆油、紅花油、ひまわり油などに多く含まれる「オメガ6系脂肪酸」は、体内でアラキドン酸に変換されます。アラキドン酸は牛肉、豚肉、鶏肉の脂身やラーメンのスープに浮かぶ白い塊にも含まれる成分で、過剰に摂取すると動脈硬化が促進されてしまうんですって…。
欧米食の影響を強く受けている日本では、実は、オメガ6系脂肪酸の摂り過ぎが起きています。お魚を食べ、オメガ3系脂肪酸を増やして、オメガ6系との比を「1対1」に近づけるのがポイントなんだそうです。
なお、調理用には、アラキドン酸が少なめで悪玉コレステロールを減らしてくれる「オメガ9系」のオリーブ油がお薦めです。
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