
さて、問題です。
「内臓など動かせない部分の働きを司ってコントロールし、生命維持活動を支えている自律神経。この自律神経が乱れたときの特徴として間違ったものは以下のうちどれでしょうか?」
1 首や肩のこり、腰痛といった体の痛みが生じることがある
2 活動的でなくなり、リラックスした状態になる
3 集中力を欠くこともある
4 体の冷えが起きることがある
はい!
正解(間違っている説明)は、「(2)活動的でなくなり、リラックスした状態になる」でした。
いかがですか?
まちがった方もションボリしないでくださいね。大事なのは、ここからです。
自律神経が乱れると、まず、呼吸が浅くなって、血流が悪くなります。すると、酸素や栄養が体の隅々まで行き渡りにくくなるため、首や肩のこり、腰痛、冷え、頭痛、疲れが抜けない、だるいなど、様々な不調が生じてくるんです。
脳にも酸素や栄養が運ばれにくくなるので、冷静な判断ができなくなったり集中力を欠いたり、感情のコントロールが利かなくなったりします。
その結果、仕事のパフォーマンスが落ちて、ミスが増えることは想像に容易いでしょう。思うようにはかどらなくてイライラし、時間がなくなって焦りが生じると、自律神経はいっそう乱れてしまいます…。
そう…、だから、自律神経を乱してしてしまうと、よくないループに入り込んでしまうことになるので、要注意です。
通常、心身の調子が悪ければペースを落としたり、ゆっくり休もうと思うものですが、自律神経が乱れていると、交感神経が優位になったままで副交感神経が十分に上がらず、リラックスして休むことができません。その結果、睡眠の質が悪くなって、翌日も『悪い流れ』を引きずってしまう…。
そこで、順天堂大学医学部教授の小林弘幸先生は、つぎのようにアドバイスされています。
これが面白い!
意識すべきは「戻す」ではなく「新たに始める」こと。そうおっしゃいます。「人の体は『流れに乗る』のは得意ですが、『流れを変える』のはあまり得意ではない」からだそうです。
さらに続きます。
「今、私たちが意識すべきは『戻す』ではなく『新たに始める』ことで、新しい生活をつくっていく…、という考え方にシフトするべきです。
新しい生活をつくるには、今までやったことがないことを始める必要があります。なぜなら、心身の調子が下がっている状態だと、今までと同じようなことをしてもインパクトに欠けて、自律神経をリセットできないからです」と…。
「サッカーや野球でも、悪い流れを断ち切るのは目が覚めるようなファインプレーですよね。人生も同じです。流れを変えるには、今までやらなかったことをやる必要があります。
例えば、不規則な生活をしている人なら、夜は10時に寝て朝は5時に起きる。運動不足の人なら、通勤時には1駅前で降りて歩くようにしたり、会社内の移動はエレベーターを使わずに階段を使う。食生活に気を使ってこなかったのなら、朝起きたら白湯を一杯飲む、とにかくよく噛む、ということでもいいでしょう」とのこと。
断ち切ってみられませんか?これまでの「流れ」を…。
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